絵画展「ともに咲き、ともに歌う」


 2021年に召天された鈴木美也子さんは、夫の鈴木良介さんと共に、この京都丸太町教会で六十年余りの信仰生活を守りながら、趣味の絵をたくさん描かれました。展示されたものは、お二人がともに並んで描いた絵をはじめ花や自然の題材が多く、どれも温かく楽しげな作品ばかりです。

作者プロフィール

鈴木美也子(昭和11年生まれ 令和3年召天)

同志社大学 工学部工業化学科卒。 大学時代に丸太町教会に通い始める。スケッチは夫(良介)の影響で始め、絵画教室にも通い趣味として続ける。

 

鈴木良介(昭和9年生まれ)

京都工芸繊維大学 建築工芸学科卒。ヴォーリズ建築事務所勤務を経て、京都工芸繊維大学、福井工業大学にて建築教育・研究に従事。妻(美也子)の影響で丸太町教会員となる。旅行先での風景画を趣味とし、退職後、美也子と共に絵画教室で草花も描き始める。


「ともに咲き、ともに歌う」

 

美也子が逝って2年半経っており、彼女の描いた絵も未整理で、どんな絵を出すものか・・・と思っていたが、テーマである「咲く」、そして私と「ともに」描いた絵を組み合わせてみることになった。

 

私は風景画や建築物は折々でスケッチしていたが、”草花”を描くことは少なかった。退職後、美也子と畑を借り、季節の野菜や草花を育てる中で、こうした野菜や草花を描く絵画教室にも通い始めた。

”草花”を描くことは、私にとって新しいと感じられる試みでもある。

 

旅の折々、街角やベンチに座りスケッチを楽しむのが私の趣味である。その間、美也子は散歩や買い物を楽しんでいたが、その内、一緒に描く様になった。こうして並べてみると、「あちこちと一緒にスケッチしていたんだなぁ」と思い出深い。

 

私と美也子にとっても嬉しい作品展となった。

 

2023年10月吉日 鈴木良介