ヨシュア記3：15-22 ルカによる福音書3：15-22
民衆は、洗礼者ヨハネに大変な期待をかけていたことが伺えます。しかしヨハネはこれを否定し、私はメシア・キリストではないと明らかにしました。これからやって来る方は聖霊と火、つまり神様の霊によって、神様の御言葉によって洗礼を授ける方だと教えています。そしてメシア・キリストは、穀物を脱穀する道具、箕というものを使って、麦の部分とそれを覆っている殻の部分を分け、麦は貯蔵庫に、殻は焼き払うとしています。このことは特別なことではなく、穀物の脱穀作業として当たり前のことです。この後に、領主ヘロデの話が登場していることに注目しましょう。ガリラヤ地方の領主ヘロデは、洗礼者ヨハネから結婚問題で糾弾されていました。ヘロデは、洗礼者ヨハネを逮捕、投獄、そして殺害してしまいます。人々の希望、灯台のような存在であるヨハネを人々から遠く離し、遂には失わせてしまうのです。穀物にはそれを覆う殻があり、殻に守られている時期があります。人間も成長するまでの間、殻のようなものに守られている時期があります。しかし成長と共に殻は不要となり、邪魔となります。人は成長し、自分で歩き始めますが、誰もが良き道を歩み、良き選択をしているわけではありません。自由になると共に、自分という怪物に飲み込まれてしまう人もあります。領主ヘロデがそうでしょう。ヘロデも神様を求める思いがありました。しかし、自分の欲望と見栄のために良きものを失ってしまうのです。私たちが神様を知り、神様を信じて行く必要はここにあります。私たちの命が人生が良きもので満たされるためには、私たちは神様の御声を聞いて、導かれて行くことが必要であるからです。神様は、決して人間たちによって消されることのない光を私たちの世界に輝かさせてくださいました。人間として生まれた神の子、キリストです。それは私たち人間を知り、人間と等しくなるため、人間の思いや心をもって、私たちと共に歩み、私たちを導くためです。神様は示されました。あなたは私の愛する子、私の心に適う者、と。