12月29日 朝礼拝 『生まれた方はどこに』大賀幸一牧師

イザヤ書11:1-10、マタイ2:1-12

1)その方の星を見たので拝みに 
 天の神様は、異邦人たちには星をもって導かれました。3つの惑星が一つになった、巨大な彗星が到来した、色々なことが起こったようです。そして結論として、占星術学者たちは、真実を自ら目撃しようとし、ユダヤの新しい王様に謁見するためやって来たのです。この出来事は、ユダヤの人々には関係がありません。何故ならユダヤの人々は占いを禁じられていたからです。つまり大空に起こった出来事は、ユダヤの人々ではなく、異邦人をイエス様のところに招くために起こった出来事なのです。それは誰によって起こされたのでしょうか?もちろん私たちは主なる神様が、と考えるのです。ならば、神様は間違いなく、異邦人と呼ばれて来たユダヤ人以外の人々、神様の契約の外側に置かれて来た人々を、イエス様に引き合わせようとしていたことになります。神様は、イエス様を通して、ユダヤの人々も、異邦人と呼ばれて来た人々も、すべての人が、イエス様と出会うことを計画されたのです。異邦人がイエス様と出会うために必要だったのが、星です。神様とユダヤの人々、異邦人たちがイエス様によって仲直りし、強く結び合わされ、離れることのない者となるためです。誰もが、神様を知り、神様と共に歩んで行くためなのです。

2)エルサレムの人々の不安 
 ところが、東方の占星術の学者たちの突然の来訪とその目的を知り、当時の王、ヘロデ、そしてエルサレムの人々は一様に不安を感じているのです。ヘロデが自分の地位を奪うかもしれない新しい王の誕生を喜ぶはずはありません。エルサレムの人々は何故不安なのでしょうか?一つには、異邦人たちが、自分たちの新しい王誕生の知らせをもたらしたからです。神の民でない者たちから、自分たちの王の事を聞かされる、それは奇妙で、疑わしい事柄と写ったのでしょう。そして、何よりもエルサレムの人々は、イエス様の誕生を喜んではいないということです。神様と契約を結んだアブラハムの子孫たちでありながら、神の民は、神様がもたらす出来事をまるで迷惑でもあるかのように不安に感じたのです。

3)喜びにあふれて 
 エルサレムを出て、ベツレヘムを目指すこととなった占星術の学者たち。すぐさま彼らは再び星を見ることとなりました。自分たちを導いて、ユダヤへと導いたあの星が、再び学者たちをイエス様のところへと導いたのです。喜びの上に喜びを、大きな喜びに包まれて、学者たちは、自分たちが歩んできた道が間違っていなかったことを確信したのです。異邦人たちは星に導かれてイエス様のところにやって来るのです。その星とは、天空の星ではなく、天使であるとか、聖霊、神の霊であったのではないか、とも言われています。ユダヤの人々を神様が導く時、お使いになるのは、預言者たちです。預言者たちに神様の御言葉を与えて神の民たちを導かれました。占星術の学者たちもイエス様に出会った後、夢の中でお告げを受けています。神様の御声に導かれて、イエス様を殺害しようとしていたヘロデに近づかないようにしてくださったのです。異邦人たちも、神様の御声を聞いて、歩んで行く時が与えられたのです。これからも、私たちには神様の御言葉があります。イエス様と共に新しい年に向って、進みましょう。大きな喜びが待っています。